平成31年1月7日(月)第3学期始業式

Good morning. First, let me wish you a happy new year. And hoping we can grow together and bring excitement, happiness and success in all of our life in 2019.
 
 今年は平成最後の年であり,干支でいうと亥年です。干支の動物にはそれぞれに幸せを願う様々な意味が込められていますが,その中で亥年は,病気をせず健康で元気である無病息災の年と言われます。今年は,昨年発生した災害を通して学んだことを忘れず,安心で安全な生活を自分たちが築き,そして守っていくことを念頭において猛進していきましょう。
 
 さて,冬休みは計画どおりに過ごすことができましたか。幸いにもお天気に恵まれ,初日の出や澄み渡った夜空に星々を眺めることが出来た人も多かったと思います。実は,年末にお友達から便りがあり,その文面が私に次のことを思い出させました。2年前の3学期終業式の挨拶で榊原前校長先生が話された内容です。「水槽に先ず何を入れるか」という話で実際に水槽等を準備されたと聞いています。覚えている生徒もいるでしょう。
 
 便りに綴ってあったのは,ある大学の講義中,教授が一つの壺を教壇の上に置き,まず,壺一杯に大きな石を詰め,次に砂利,そして最後に水を壺の縁一杯まで注ぐという話です。その都度「この壺は一杯か?」という質問を学生に問いかけ,最後の質問は「私が何を言いたいのかわかるだろうか。」と続きます。
 
 そこである学生が「どんなにスケジュールが詰まっていても,最大限の努力をすればいつでも予定を詰め込むことは可能であるということです。」と答えました。どうでしょうか。
 
 この話で重要なことは,まず大きな石とは何だろうということです。それは自分にとって一番大事なものと考えます。壺の容積を自分の持ち時間とすると,一番大事なものを入れておかないと,砂利や水ばかりが壺を満たし,結局一番大事なものは永遠に手に入れることができなくなるということを伝えています。榊原校長先生は,当時,中学生・高校生である皆さんには,大きな石とは「基礎基本」であるとおっしゃっていました。
 
 高校3年生の皆さん,皆さんは3年間または6年間本校において,当たり前のことが当たり前にできる「県広のABCD」をもとに育ってきました。そして今,大きな石がつまった一人一人の水槽に最後の水をじっくり注いでいるところです。本校で繰り広げられた中学時代の第1幕,そして高校時代の第2幕のフィナーレの舞台を目の前にし,これまでの自分を褒め自分自身を日々励ましながら堂々とステージに挑んでください。希望と夢がさらに膨らむ卒業後の第3幕・未来はすでに待ち受けています。大丈夫。ここに集った全員が応援団です。
 
 中学生から高校2年生の皆さん,皆さんの水槽には「基礎基本」の石がきちんと入っていますか。提出することが手段ではなく目的となった冬休みの課題にはなっていませんか。これからの「学び」は先生から教示されたものを正しく理解し覚えていくだけでは十分ではありません。素直で仲間を思いやる皆さんであることは承知の上,さらに批判的思考力を働かせ,生徒同士,生徒と先生,先生同士が学び合い,お互いが成長していくことこそ,これからの本校の姿であると私は強く思います。
 
 いよいよ中学入試・高校入試が始まります。オープンスクールをはじめ文化祭や運動会などの学校行事を通して,皆さんと話をしたり皆さんの姿を見たりして憧れをもってくれた児童や生徒たちが,共に学び合うことを目標に頑張っています。そのことに報いるためにも,先輩としての気概をもち県広のABCDにさらに磨きをかけていきましょう。
 
 最後に,新年の新聞に掲載されていたある商社の広告がとても印象的で個人的に魅かれたので,少しアレンジを加えて紹介します。また,さらに付け加えると,私は,その広告の絵を見て,昨年12月に中学2年生と訪れた沖縄美ら海(ちゅらうみ)水族館で見た回遊魚たちの雄大な泳ぎを思い出しました。
 
「この流れの先に何がある。
 それは誰にも断言できない。
 わからないから,悩みながら面白がって精一杯すすむしかない。
 それぞれが工夫をこらし,解決し,泳ぎを進化させながら。
 ただひとつ言えることは,ぼくらのめざす未来は,
 おおきな同じ流れの先にある。
 この星に生きる者として,いざ,次の世へ。
 一人の県広生,無数の使命
 すすめ県広生,グローバル化時代へ」
 (引用元:伊藤忠商事)

平成30年12月26日(水)第2学期終業式

 おはようございます。
 本来であれば,先週末に終業式を終え,今は全学年が三者相談や部活動,あるいは自主的な活動などに専念しているところですね。先程の今年最後の授業では先生方からどのような話がありましたか。
 
 第2学期は,7月の豪雨災害の影響から,授業開始時刻を下げ,また,学校行事を組み替えるなど,我々を取り巻く地域社会全体を念頭においた最善解を選択しながら,先生たちと皆さんや保護者の方々の努力と協力で今日までたどり着いた4か月でした。
 
 通常の倍以上の時間をかけて登下校する日々,生憎の天候の中,最後までやり切った運動会,仲間との生活や学習の面白さを実感した短期入寮,異文化の価値観から見えてくる課題発見・解決の重要性や人の温かさに心を動かされた修学旅行,そして校内外で開かれた交流会や研修会をはじめ試合や競技会への挑戦など,この間には,皆さん一人一人が鍛えられた場面が沢山ありました。
 
 さて,このように,これまで「当たり前」と思っていたことに対し何らかの考えるきっかけを得た皆さんは,この冬休みをどのように過ごそうと思っていますか。
 
・まず目標を決めよう。
・そして約10日間の具体的な計画を立てよう。
 
 各教科から出された課題やレポートもあるけれども,自分が克服したい積み残しまたは発展的な学習や活動を是非取り入れてスケジュールを組んでほしいと思います。やるべきことを明確にし,それをいかに限られた時間内に組み込んでいくか。休み期間中の時間の使い方は自分のマネジメント力に係ってきます。指示された時間割ではなく,自分が立てた自分の計画に責任をもって取り組んでみてください。これらの習慣は,これから先皆さんが社会で活躍する際に,とても重要なものとなります。今の段階から意識して,生涯にわたって自律した学習者であることを目指してください。
 
 またいつも言いますが,休業中にはとりわけ読書に励んでほしいと思います。10年後,20年後になりたい自分をイメージして,生き方のモデルを読書を通じて見つけてください。ロールモデルとなる人の生き方や考え方,その人が読んだ本や尊敬する人などについて学んでいくと,そのロールモデルが現実的なものとなり,自分の進むべき道がより鮮明に表れてきます。
 
 私は,最近,自分が高校生の頃に読んだ異文化論や生き方について書かれた本を改めて手に取り読み返しています。そこで感じるのは,ネット社会における変革の時代と言われる現代であっても,彼らの見方や考え方の中に,今も通用することが多々あるということです。そして10代の時に思い描いた夢は人生を形作る上で大切な要素になっているということです。
 
 高校3年生の皆さん。前回の全校集会では,他人を意識することで,はじめて自分を知ることができると言いました。これからは,他人は見ないでよろしい。自分を意識して自分に勝つことです。迷いや不安の気持ちがよぎるのは人間であれば当たり前です。その都度,どのように自分を受け止め,気持ちを切り替えるかが本当の生きる力だと思います。
 
Think about why you are studying.
What motivates you to study so hard?
What for?
The answers you find will help you strengthen your mind to step forward.
 
 生徒の皆さんへ,そして私たち教職員へ,
 僕の,私の,我々の「志」は何だろう。それを改めて問う。その答えが自分に力を与えてくれる。

平成30年10月10日(水)第5回学校集会

 皆さんおはようございます。
 
 このように生徒と先生全員が体育館で一堂に会するのは4か月ぶりです。そしていつの間にか雲の形が変わり,透き通った風が秋の深まりを感じさせます。「秋の雲 いよいよ高く 登りけり」は俳人・歌人である正岡子規が残した作品です。皆さん,これからも自然を尊び, 自分たちがこの世に存在していることの意義を考えながら一日一日を大切に過ごしていきましょう。
 
 さて,皆さんは,広島県出身の男子陸上競技選手,山縣亮太さんを知っていますよね。2年前に開催されたリオデジャネイロオリンピックの,4×100mリレーの銀メダリストです。2年後の東京オリンピックでも活躍が期待されています。その山縣選手がたどってきた陸上人生の中でのあるエピソードを皆さんにお話ししたいと思います。
 
 彼は小学生から陸上選手として注目された存在であったので,中学校でも当然自分が一番であることを予想していました。しかしながら,その予想に反して,山選手はそれまでサッカーしかやっていなかった同級生にどうしても勝てなかったそうです。山縣選手は今まで感じたことのなかった口惜しさや挫折感に対し,葛藤しながら練習を続けました。
 
 そしてかれらは同じ高校,大学へと進学し10年間一緒に陸上を続けていくわけですが,次第に立場が逆転します。山縣選手は大学2年生の時にオリンピック選手に選ばれ,100メートルでロンドンオリンピックに出場しました。一方,ライバルであった同級生は記録が出ず伸び悩んでいたのです。それでも彼は陸上を続け,山縣選手と同じ舞台に立つことを諦めませんでした。そのような中,大学生最後のインターカレッジ(インカレ)で,山縣選手は自分の専門種目ではなかった4×400メートルリレーに,かつてライバルであった同級生とともに挑戦することを決め,見事当大学の61年振りの大学日本一を成し遂げたのです。
 
 山縣選手はこれまでを振り返り,中学入学時,実は自分が「井の中の蛙」であったことを,ライバルとなる彼に出会って気づき,その彼がいたからこそ,自分は今日まで陸上をやめないで続けてこられたと語っていました。そして共に苦労した仲間と一緒に勝利を味わいたいと思いリレーの練習に励んだそうです。そしてその気合がメンバー全員に浸透し,最後の追い込みで力が発揮され優勝を勝ち取ったそうです。
 
 人は自分一人だけでは成長しません。
 他人がいるからこそ自分というものが見えてくる。
 そこでは,もしかしたら自分が期待していた状況とは全く別の方向に事が進み,思わず投げ出してしまいたい気持ちにかられることがあるかもしれません。そのような時,あっさり諦めて,さらには思い通りにいかない要因を周りのせいにするか,それとも自分に向き合い諦めずに努力を続けるか,皆さんはどちらでしょうか。
 
 本校の校訓である,「豊かな感性」には,自分を見つめる内省の力,相手をリスペクトする誠実さと優しさ,そしてより良い方向に向けて双方が納得する納得解を探し求める「たくましさとしなやかさ」を含んでいると私は思います。学校とは,間違いや失敗が繰り返し起こり,それらの経験をもとにお互いが学び続け鍛えられていく場所であるはずです。私は皆さんにもっともっと人と関わり,感性を磨いていってほしいと思います。
 
 高校3年生の皆さんへ
 ある生徒が,7月の豪雨災害で市民を助けるために行方不明になっていた卒業生の警察官(殉職)の話を受けて,自らボランティアに参加することを決心したと書いていました。ノーベル医学・生理学賞を受賞された本庶佑先生は,「病気から回復したのはあなたのおかげだ」と言われる時が何よりもうれしいとおっしゃっていました。目の前の勉強が大事なのは言うまでもありませんが,その先には人の役に立つ自己実現を目指していることを忘れないでください。
 
 最後にもう一つ,スポーツの話題で終わります。
 9月8日付けのNew York Post(ニューヨークポスト)の中にUSオープンの決勝戦での大坂選手のプレイについて次のような記事を見つけました。 
 
Osaka, a young player at the beginning of her career, showed grit, determination and maturity on that court and off.
 
 大坂選手が見せた姿,それは
 ・諦めずにやりぬく力(grit),
 ・決断力(determination),そして
 ・成長(maturity)でした。
 
 本年度も後半に差し掛かります。県広一丸となって何事も最後まで諦めずにやりぬくgrit(グリット)を発揮していきましょう。

平成30年8月22日(水)第2学期始業式

 皆さんおはようございます。
 
 前回に引き続き,今回も放送室からお話しします。つい先日,テニス部女子と立ち話をしていた時,「風が変わってきたね。」と告げると,「日中の陽射しはまだまだ強いですよ~!」と返ってきました。確かにまだ日中は暑いですし,接近する台風がもたらす残暑の懸念もありますが,教室も,エアコンではなく自然の風で十分なときも増えてくると思います。確実に時は流れ,秋の訪れが感じられます。
 
 この度の豪雨災害は大きな傷跡を残し,多くの方々が無念の死を遂げ,また,今もなお被災によって不自由を強いられている方が沢山おられます。そのような中,遮断されていたJRやバスの運行も,関係者の御尽力のおかげで復旧しつつあります。
 
 思い起こせば大雨警報により急遽休校にした先月の6日以降,1学期終業式を17日にどうにか終え,そのまま夏休みに入りました。授業を中止して約1か月半が経ちます。これまで当たり前だと思っていた「学校」が,皆さんにとってはどのように映ったでしょうか。
 
 1学期終業式で大きく二つのことを言いました。
 
 1つ目は自分たちがすべき「当たり前のこと」を改めて自覚し,率先して実行すること。具体に言えば,分別ある行動,そして一心に勉強することです。2つめは自分のこれからの生き方を考え,「高い志」を立てること。
 
 皆さんは今日まで,自分がすべきこと・できることを考え,目標を立てて毎日を過ごすことができましたか。
 
 この夏,私の耳にも色々なことが入ってきました。
 
 実際に被害に遭い,現実を受け入れながら気丈に振る舞い,一生懸命頑張っている生徒が本校にも複数います。
 限られた公共交通機関を使い,長蛇の列に並びながら学校にたどり着き自主学習を続けた生徒たちがいます。
 寮生を含め多くの生徒がボランティア活動に関わってくれ,被災された方々から感謝の気持ちを綴った御手紙が複数届いています。
 十分な練習ができていない前提で,本番では想定以上のパフォーマンスを披露し成果を出した部活動があります。
 9月の運動会に向けて,実行委員や各リーダーは実践練習や流れについて話し合いを重ねてくれています。
 そして,校外で,国内外の様々なワークショップや大会で他の人たちと協議することを通し,自分の考えや意見をまとめ,発表した生徒も沢山います。
 
 まだまだ事例があります。
 
 本校のスローガンである「夢・挑戦・創造」の先には,全ての人の明るい未来を実現するという目的があります。それを支える基盤が「高い志」です。多くの「夢」は一般的に自分に向かうのに対して,「志」のベクトルは他人や社会に向きます。他人や社会が幸せになるために,つまり持続可能な社会の実現のために,県広生として「自分は何が出来るのか」を問い続け生活していきましょう。
 
 また,その志をより強固なものにするのは,これまで以上に本気で取り組んでもらいたい「勉強」です。広島大学の招待で講演にこられたノーベル生理学・医学賞受賞者の大隅良典先生が次のように言われていました。「中学・高校で習うことは全てが基礎になる。一つとも無駄なものはない。全てをクリアすることで,大学で主体的に学べる。」
 
 特に,高校3年生,「勇往邁進(ゆうおうまいしん)」という言葉を送ります。これは,目的・目標に向かって勇ましく、脇目も振らず前進することという意味です。
 
 是非,県広の新たな歴史を創ってください。
 
 最後に,JRをはじめ県教育委員会,県・市・議会の方々,近隣の企業や学校,保護者の方,そして本校の先生たちを含め多くの方々の御協力があって,皆さんが学校に戻ってくることができました。感謝の気持ちを忘れることなく,今度は皆が仲間とつながって一つとなり,
Now, let’s start the engine with your mind and body all set.

平成30年7月17日(火)第1学期終業式

 まずは,今こうして皆さんが教室に集い,そして私からメッセージを送ることができることに感謝と安堵の気持ちでいっぱいです。
 
 本来ならば,体育館で皆さんの顔を直接見ながら話したいのですが,猛暑の中,何よりも皆さんの健康を考え,また,むしろじっくり耳を傾けて私の話を受け止めてもらえるかとも思い,敢えて放送という形をとりました。
 
 まさか,第1学期終業式を,甚大な災害により亡くなった方々へのご冥福を祈り,被災された方々へのお見舞いの気持を伝える「黙とう」で始めなければならないとは予想だにしていませんでした。とりわけこれほど身近であり,また,皆さんの中にはまさに自分事として起こった人もいる,この度の災害において,皆さんは何を思い考え,そして行動したでしょうか。
 
 明日から夏休みに入る皆さんに次の2つのことを伝えたいと思います。
 まず1つ目は,自分たちがすべき「当たり前のこと」を改めて自覚し,率先して実行してください。
 今日は周りの状況にどれだけ気を配り,学校にたどり着きましたか。マナーを守り,お礼やお詫びも含めた挨拶を交わすことができましたか。仲間を思いやり優しい言葉をかけましたか。大変なのは自分たちだけではありません。不便さや我慢を強いられるのは当たり前のことです。帰路につく時もこのことをしっかり心に留めておいてください。
 そして,今年の夏は,授業をカットしたり夏季講座等を自主学習会等に移行したりせざるを得ません。それぞれ置かれた状況でやるべきことに懸命に取り組むことが第一であり,その中でも「学習することの意義,そして学習できることの有難さ」を感じながら一心に勉強してほしいと思います。
 
 2つ目に,「当たり前でないこと」から学び,そこから自分の生き方を改めて考え,「自分の志」を立ててください。
 泥だらけになってボランティアに参加した本校生徒たちに対し,どうしてもお礼を伝えたいと住民の方から電話がかかってきました。避難所での生活や復旧作業を目の当たりにし言葉を失うくらい壮絶な体験をした人もいます。一方,気にはなりながら,何をどうすればよいのか分からず,淡々と時を過ごした人もいるでしょう。
 
 これからの時代を生きていくためには,「自分に何ができるのか」を常に問い続け,人と関わりながら行動していかなければなりません。AIでは到底図ることができない対応を,人間だからこそ人としての分別と創造力をもって達成できると信じています。「君たちはどう生きるか」と問われているのです。
 
 報道で知っている人もいると思いますが,土石流に巻き込まれた住民を避難誘導し行方不明になっている警察官の一人は本校の1期生です。志を立て,人のために誠心誠意全力で行動した彼を,私は誇りに思います。一刻も早く先輩が見つかることを皆さんも祈ってください。
 
 最後に高校3年生へ
 今回の災害は,受験生の君たちにとっては試練かもしれません。学習に係る計画が実施できず量的には正直遅れるかもしれません。しかし,学習に対する気負いについては,これまでにない確固たるものが生まれてきているはずです。
 
 「依頼心や甘えを捨てた時,力が生まれ,道がひらける」という元ノートルダム清心学園理事長渡辺和子先生の言葉のように,真向から自分に向き合い,自分の本来の力を発揮してほしいのです。当然最大限のサポートはします。でももっと強い力が働くのは君たち自身の心から生まれる覚悟と信念です。私は君たちだからできると思うのです。
 
 それでは,中学1年生から高校3年生の皆さん,健康にはくれぐれも留意し,自分は一生懸命何をすべきかを考えながら,充実した夏休みをつくりあげてください。
 
 東広島市社会福祉協議会の方によると,東広島市内のボランティアセンターでは当初500人いたボランティアが50人にまで減っているようです。何とか高校生の力を借りられないかという思いをお持ちです。「自分に何ができるのか」夏休みの中身について考えてみてください。
 
 もちろん,今現在も,またこれから先も自分で抱えきれない不安や思いがよぎることはあるでしょう。絶対に抱え込まないで話してください。そのために私たち教職員はここにいます。
 
 共に試練に立ち向かって成長していきましょう。全ての人の明るい未来を拓く「夢 挑戦 創造」です。
 Challenging for your dream leads to creation, which can guarantee a bright future for everyone.

平成30年6月13日(水)第3回学校集会

 皆さん,おはようございます。
 「第15回文化祭 アイランドー未知への挑戦―」が無事終了しました。初日の雨は,構内の緑に潤いと,体育館での発表・各教室等での準備が円滑に進むための静寂をもたらせてくれました。そして2日目は,爽やかな風と眩しい陽射が3,000人を超える来校者を呼び込み,私たちに楽しみながら心からのおもてなしをする機会を与えてくれました。生徒と教職員とPTAの皆さん全員が力を合わせた良い文化祭だったと思います。
 
 私は開会式の挨拶で,「継承するものと創造していくものとをうまく融合させ,これからの『県広文化』を築いていってほしい」とお願いしました。文化祭実行委員長が先輩から受け継いだ気持ちをもとにメッセ―ジを送り,副委員長は後輩へ引き継ぐ思いをメッセージに託しました。ステージに立った生徒たちは,過去の先輩たちの姿に憧れ,自分も演奏したいという想いで練習を重ねてきたと言っていました。美化委員・ボランティア委員は校内美化のためにアイディアを出し一所懸命に動いてくれました。合唱に挑んだ中学生一人一人の表情と,閉会式後各教室で思いを語っている高校生一人一人の表情を見ながら,皆色々な思いを胸にまた一つ成長していることが伝わってきました。
 
 また,今年も例年どおり広島大学から留学生の皆さんをお迎えできました。実は,この伝統は本校設立当初から引き継がれていて,英語によるコミュニケーションを通してお互いの文化を理解する上でとても有意義だと思っています。私は皆さんの前で話をする時は,意図的に英語のメッセージを入れます。このことを皆さんは自然に受け止めるだけでなく,徐々に皆さん自身が英語を発信することに挑戦していることを本当に嬉しく思います。実際,皆さんも気づいているように,留学生の方々から発せられる英語はそれぞれのなまりがあり,今は本来単数で扱われるEnglish が 例えば,New Englishes, World Englishes, Global Englishesなどとして定義されることもあります。これからは国内外を問わず,国際共通語として英語を使う場面が確実に増えていきます。授業はもちろん,様々な媒体を使って英語学習に力を注いでほしいと思います。そして英語で発表したり,会の進行をしてくれた仲間に対して「すごいなあ~」と思うと同時に,「よーし私も!」「僕だって!」という気持ちを奮い立たせてください。
 
 では最後に,特に高校3年生の皆さんへ
 大きな行事や大会はほぼ終了し,これからいよいよ進路希望の実現に向けた10か月の挑戦が始まります。これから大切なのは「当たり前のことを当たり前にできるかどうか」です。
 メイソン・カリー(Mason Currey)著の「天才たちの日課:クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々」という本があります。英語のタイトルは「Daily Rituals: How Artists Work」です。そこに次のような記述がありました。「人々の“ルーティン”すなわち日常的な習慣には,「平凡さ」や「思考の欠如」といったニュアンスがある。しかし,個人の毎日の習慣は,ひとつの選択,または一連の選択の結果でもある。うまくやれば,さまざまな限られた資源,たとえば時間,意志,自制心,前向きな姿勢などを有効に利用するための巧妙な仕組みになる。ゆるぎない習慣は,精神力の涵養につながり,感情の波に流されるのを防ぐ。」
規則正しい生活を続けることこそ日々の鍛錬となります。To come and study at school seems just a routine and inevitable but the most fruitful action for you. そしてその時,欠くことのできないものが学校の仲間,そして私たち教職員でありたいと思います。 That’s for sure!   
 

平成30年6月8日(金)第15回文化祭「I5land:アイランド―未知への挑戦―」 開会式あいさつ

 平成30年度がスタートし,新しい仲間との学校生活も早2か月が過ぎました。そして学校行事を代表する一つである「第15回文化祭」いよいよ始まります。
 
 本日は,地元県議会議員様をはじめ,多くの来賓の方々をお迎えし,当文化祭を開催できますことを大変嬉しく思います。
 
 例年通り,文化祭生徒実行委員が中心となり,本年度は,全校生徒によるモザイクアートの作品が出来上がりました。各学年・クラス,各部・委員会では,それぞれの創造力や協働力を最大限に生かし,展示や発表の準備に一生懸命取り組む姿をいたる所で見かけ頼もしく思いました。
 
 「文化」とは民族や社会の風習・伝統・思考方法・価値観などの総称であり,世代を通じて伝承されていくものを意味します。「第15回文化祭」においても,これまで積み上げてきた本校の学びの精神を継承しながら,皆さん自身が描く「これからの県広」が力となって伝わるように,豊かな感性をフルに発揮して盛り上げていきましょう。
 
 さて,今年度のスローガンは「I5land:アイランド―未知への挑戦―」です。英語の「island」の綴りで「s」を発音しないことに着目し,「s」の代わりに「5」を置き換え,「15」回目を迎える今年度の文化祭スローガンに見立てたことはなかなかユニークだと思います。また,「島(island)」は個性豊かな多くの生物が共存し,島独特の文化が生まれるとともに,島外からの影響も受けながら進化し続けます。このような営みが「県広の成長」にたとえられていることもよく伝わってきます。
 
 私は「アイランド」と聞くと,子供の頃に読んだ「ジュール・ベルヌ著『十五少年漂流記』」を真っ先に思い出します。15人の少年が乗った船が荒海で座礁し,たどり着いた未知の島で,持前の知恵と勇気と好奇心とを使って仲間とともに生活を繰り広げる冒険小説です。
 
 皆さんもこの文化祭の成功に向けて,一人一人の知恵と勇気,好奇心をもってあらゆる機会を捉えて挑戦してください。来校された留学生に英語でコミュニケーションをもつ,聴衆が納得する,さらには感動を覚えるようなパフォーマンスを披露する,そして,来校された全ての皆様が気持ちよく楽しんでいただける心からのおもてなしに挑戦しましょう。「県広生」として自分たちが誇りに思えるような「文化祭」を作りあげましょう。
 
 最後になりますが,熱心に指導いただいた先生方や,文化祭でのバザー準備など献身的に御尽力いただきましたPTAの皆様に対し,心から感謝申し上げます。
 
それでは
Now we shall start “the 15th cultural festival
– ISLAND: the Challenge to the Unknown 
with  
Wisdom, 
Courage, 
Curiosity and
Hospitality
 
 

平成30年6月7日(木)平成30年度卒業研究中間発表会兼SGH課題研究発表会

 平成30年度卒業研究中間発表会兼SGH課題研究発表会の開催にあたり一言ご挨拶申し上げます。本日は,お忙しい中,広島大学大学院教育学研究科副研究科長 グローバル教育推進室長の松見法男(まつみのりお)先生,広島県教育委員会高校教育指導課 指導主事の助迫里香先生にお越しいただき感謝申し上げます。両先生には後程生徒発表の講評をいただきます。よろしくお願いいたします。また,校外からも教育関係者の方々や保護者の皆様にも御参加いただき大変嬉しく思います。
 
 当発表会も,13期生の高校3年生と同じ,「第13回」目を迎えました。
 卒業研究及びSGH課題研究は,まず,高校1年生全員が学習する「グローバルリーダー研究」と「持続可能な社会研究」を通して,社会を構築する「高い志」を育むことに始まります。2年生では国内外での大学訪問やフィールドワークなどを通して研究内容を深めることと並行して,それらを今後論文としてまとめ発表するための技法や進め方について学習します。その間,グループによる課題研究に取り組み,高校3年生では,個々の研究として,科学的な検証を加え,その課題解決に向けて卒業研究としてまとめていきます。
 
 また,研究発表では,当然相手が納得するような論の展開や構成,データの活用などを工夫するという表現力が求められます。これまで多くの卒業生が,本校中学校「ことば科」で学んだことが大いに役立ったという感想を残しています。
つまり,本校中学校の3年間で取り組んだ「ことば科」の学習も大いに関わり合いながら,高校3年間の「総合的な学習の時間」の集大成となるわけです。
 
 中学・高校では,各教科の知識・技能を習得することはとても大事です。しかしながら,これからのグローバル化時代に生きていくためには,これだけでは十分ではありません,大学や社会で通用する資質・能力や人間的な力を身に付けるためには,知識・技能に加えて,自分自身で「どのように学べばよいのか」を意識し,さらには「何を学べばよいのか」を自分で決めることが重要になってきます。それらの力を身に付けるための「卒業研究」でもあります。
 
 今,この会場には,発表する高校3年生だけでなく,中学3年生から高校2年生まで同席しています。すべての物事は先人の営みの上に成り立っているように,本校での学習活動においても,後輩の皆さんに先輩の後を引き継ぎ,それぞれの研究を発展させてほしいと思っています。なお,今日は,高校3年生の内,限られた人による発表となりますが,発表をする人はもちろん,発表を聞く側の高校3年生も,発表内容や後程いただく指導・助言等を参考にし,最終まとめに取り組んでもらいたいと思います。
 
 それでは発表者は,聞き手を意識した表現力を発揮し,また,聴衆は各発表に対して批判的思考力を働かせながらこの会を有意義なものにしましょう。 
 

平成30年4月13日(金)第1回学校集会

 皆さんおはようございます。
 中学校1年生から高校3年生まで6学年が揃っての初めての集会です。新年度が始まってから約2週間,学校生活が本格的にスタートしてからはほぼ1週間が過ぎました。授業やオリエンテーションなどの様子を見ると,緊張感も若干まだ残る中,皆よく頑張っていると思います。
 
 さて,春の訪れは構内のいたるところで見受けられます。満開の桜は,ある日強風にさらされ一夜で散ってしまいましたが,今では,見事な芝桜やハナミズキなどが色とりどりに咲き始めています。自然の力は本当に偉大であり元気をもらっています。
 
 皆さんは,「橘」の花を知っていますか。ミカン科ミカン属の常緑木で,これから純白色の星のような小さな花を木いっぱいに咲かせます。所謂ミカンの花に似ています。古来から珍重されていて,そのさりげなくひたむきに咲き続け,じっくり実を結ぶ姿は,永遠に引き継がれる文化の永久性に通じることから文化勲章のデザインにもなっています。私たちも一人一人が橘のような花を咲かせ,じっくりと実を結ぶような学校生活を送っていきましょう。
 
 読書の話をします。本校の図書館に足を踏み入れていますか。本校の図書館には,約24000冊の蔵書があります。例年3月に完成する広島中学校3年生の文集「凌雲の志」の巻頭言にも書きましたが,吉野源三郎著「君たちはどういきるか」について改めて取り上げたいと思います。昨年,全国的に大いに話題になりました。広島中学校では,3年間で計画的に全員が読むことができるよう,40冊が準備されていますね。この本には,「我々一人一人が人生をどのように生きるのか」について考えさせられるきっかけが沢山詰まっています。例えば,「ある場面において,実際に,勇気を出して行動に移せるのか?」「行き詰まった時,気持ちを切り替えて前へ進めるのか?」など,自分と対峙する場面が次々と展開されます。「子供や若者に訴えるだけでなく,実は,我々大人が人としてどうあるべきか問われているとも読める。」というコラムを最近目にし,心から納得しました。一度読んだ人も,まだ読んでない人も,もう一度本を手に取って対話してみてください。
 
 もう一つ,皆さんに伝えたいことがあります。アランの『幸福論』の中に次のような内容があります。
 
人間には自分自身以外に
敵はほとんどいないものである。
最大の敵はつねに自分自身である。
判断を誤ったり,無駄な心配をしたり,絶望したり,
意気消沈するような言葉を,自分に聞かせたりすることによって,
最大の敵となるのだ (アラン『幸福論』より)
 
 ある人が,悲観主義というのは,「気分」によるものであり,楽観主義は「意志」によるものであると言っていました。人は感情に流され,落ち込み,暗くなり,絶望するほうが案外楽で,むしろ落ち込みから立ち直り,元気に,楽観的になることの方がなかなか大変であるという考えです。なるほどと思いました。さらに,上機嫌でいることは自分を鼓舞し鍛えるだけでなく,その醸し出す雰囲気が周囲に力を与えると思っています。
 「夢・挑戦・創造」を実践するために,「たくましく しなやか」であってください。ーTough and Flexible―です。
 
 最後に高校3年生の皆さん
 iPS細胞の研究所所長 山中伸弥先生の言葉です。
 「私は物事が順調に進んでいるときは『悪いことのはじまりではないか』と用心し,思うように進まないときや,好ましくない出来事が起きたときは『これがどんな良いことにつながるのだろう』と考えるように心がけています。」ノーベル賞を受賞された世界的な科学者でも,日々自分に向き合い葛藤されています。皆さん,これからまだまだ色々あります。Tough and Flexible。頑張りましょう。
 
 

平成30年4月7日(土)第15回入学式

式 辞

 例年になく厳しい寒さが続いたこの高屋の地に,春の陽射が瞬く間に満開の桜をよび,さらに色とりどりの花に潤いをもたらせ始めました。今日の佳き日に,地元の県議会議員様をはじめ,多くの御来賓の皆様の御臨席を賜り,広島県立広島中学校・広島高等学校平成30年度入学式を挙行できますことは,私たち教職員・在校生にとりましてこの上ない喜びであります。まずもって厚く御礼申し上げます。
 
 ただいま,本校への入学を許可されました広島中学校159名,広島高等学校242名の新入生の皆さん,入学おめでとうございます。皆さんの入学を心から歓迎いたします。また,保護者の皆様,本日,お子様が本校に入学されましたことを心からお祝い申し上げます。
 
 本校は,15年前,広島県教育を先導する役割を担う中高一貫教育校,いわゆるリーディングスクールとして設立されました。「グローバル化時代において活躍することのできる人材を育成する」ことを教育方針として掲げ,今日にいたるまで着実に成長を続けております。そしてこのことは,生徒及び教職員の努力はもちろんのこと,保護者,地域の方々をはじめ数多くの関係者の皆様の御支援があってこそ実現できていることを実感しております。
 
 また,本校は,文部科学省の指定を受けてから今年で4年目を迎える「スーパーグローバル・ハイスクール(SGH)」事業を通して,教育内容の充実とともに生徒たちの成長ぶりも益々顕著に見えてまいりました。中学校では,本校独自の学校設定教科である「ことば科」において,論理的思考力や表現力を鍛えます。生徒は物事を多面的・多角的に捉えるとともに,読み手や聞き手を意識した表現を実践する沢山の機会に挑むことになります。高校では,教科等の専門知識の習得はもちろんのこと,日々の授業を通して,「問い」を自ら見つけ,それに対する納得解を仲間と協働しながら導き,最終的に自分で整理をする力を身に付けます。そして,その集大成として「卒業研究」をまとめていくとともに,これからの時代に求められている学力をより一層磨き上げ,次のステージに向かって挑戦していきます。グローバル化時代において,これから先,持続可能な社会を構築する担い手であることを生徒自らが自覚し,社会に貢献するという精神を,本校で育みたいと思っています。
 
 新入生の皆さんには,この恵まれた環境の中で,授業や校内外,そして海外にわたる学習や体験を通して,地球規模の様々な社会課題に目を向けること,そして,多様な価値観や文化を理解した上で,しっかりとした自分の考えを述べ,他者と協働して課題を解決できるような人物になってほしいと思います。
 
 本校の校訓は,「高い知性」,「豊かな感性」,「強い意志」です。夢を実現するために課せられる困難や試練に挑むために必要な確かな学力,他者を思いやり,自国や他国それぞれの文化を理解できる豊かな人間性,そして,目的意識を持ち,困難を乗り越える精神力と体力,これらを学校生活を通して身に付けることが,夢の実現に繋がります。今日から皆さんはこの広島中学校・広島高等学校の生徒として,生活を始めることとなります。そこで私から皆さんに心掛けてほしいことを2つお話します。
 
 まず一つ目は,「高い志を持つ」ことです。自分は将来どのような自分になって何を成し遂げたいのか。真剣に自分に問いかけ,自分に委ねられた使命は何かじっくり考えてほしいと思います。世の中はインターネットで繋がり,ありとあらゆる情報が瞬時に入手できる便利な時代です。しかしその一方で,真実とウソの境界線が消え,私たちは操作された情報によって翻弄されていることを否定できません。無意識のうちに同じ考えの人たちが集まり,排他的な意識を募らせ,他と対立していく流れを皆さんが止めなければなりません。これから始まる県広での生活でも,多様な価値観がぶつかり困難に直面したり,思い通りに事が運ばず自分を見失ったりすることもあるでしょう。その時こそ改めて自分の志とは何か自分自身に問い,自分を奮い立たせてください。105歳まで現役医師として活躍された日野原重明先生が残された多くの言葉の一つに次の言葉があります。「私たちは運命を生きるのではなく,運命を作っていくのです。」
 
 二つ目は,「よき友をつくる」ことです。私は,小中一貫校に中学から入学した経験があります。誰一人として知り合いがいない中,不安でいっぱいだったところ,一人の女子生徒が話かけてくれました。中学校時代の思い出は数多くありますが,入学初日に声をかけてくれた彼女との出会いの場面は今でも鮮明に覚えています。嬉しかったです。
 
 また,高校時代に交換留学生としてアメリカで勉強をしていた時,生徒同士が一見すると喧嘩ごしで意見を交わし合うような授業を何度も経験しました。いやなムードが残ると思いきや,授業が終わると仲の良いバディー(友人)に戻るのです。そして私にこう言いました。”I am not against you.  I am just against your  ideas.”(あなたを攻撃しているのではなく,あなたの意見に反論しているだけだよ)と。お互いを尊重しかつ高め合う関係はすばらしいと思いました。よき友をもつためには自分がよき友であることが大事なのです。19世紀を代表する思想家ラルフ・ワルド・エマーソン(Ralph Waldo Emerson)も次のように言っています。
The only way to have a friend is to be one.
 
 今日から,広島中学校・広島高等学校の生徒としての自覚を持ち,県広の光となってきらめいてください。そして自らの夢と希望の実現に向けて輝き続けてほしいと思います。
 
 最後に,保護者の皆様にお願いいたします。私たち教職員は,生徒一人一人の可能性を信じ,彼らが目標に向かって最後までやりきり成長できるよう全力で支援してまいる所存でございます。そのためには,学校と保護者の皆様とがベクトルを合わせ,一体となって信頼関係を築くことが何よりも大切であると考えます。
 
 各御家庭におかれましても,本校の教育方針を御理解の上,お子様の基本的生活習慣の指導には格別の御協力をお願いいたします。
 
 

平成30年4月7日
広島県立広島中学校・広島高等学校
校長 吉村 薫

 

平成30年4月6日(金)第1学期始業式

 皆さんおはようございます。
 久しぶりの恵みの雨でしょうか。つい1か月前は冷蔵庫の中のような学校であったのが,一気に春の陽射しを受け満開の桜をよび,さらに木々の新芽や花々で賑やかになり始めました。いよいよ新年度の始まりです。
 さて,2週間前に皆さんに伝えたことを,どれくらいの人が実行できたでしょうか。
 先輩たちが語ってくれた学校生活の過ごし方や夢の持ち方,自分がやりのことした学習や部活動の内容などについてしっかり振り返り修正することができましたか。そして何よりも読書ははかどりましたか。私は,高校の卒業式で話題に挙げた新渡戸稲造が書いた「武士道」を読みました。原書は日本文化を外国人に理解してもらうために著者が英語で書いています。学生時代,その原書に挑戦しましたが,かなり難解だったので,改めて日本語で翻訳されたものを購入し一気に読みました。150年経った現代においても,人とはかくあるべきという姿を再認識できました。
 
 3月末の離退任式では,研修や諸事情で出席できなかった生徒もいますが,離退任される先生方が心のこもったメッセージを皆さんに送ってくださいました。
 ノーブレスオブリージュ(noblesse oblige)の精神をもて(元はフランス語で,私の解釈では,誇り高い県広の皆さんが果たすべき責任と義務を自覚せよという意味だと思っています),「悔しい!」というマイナスの力を「頑張る!」というプラスの力に変えよ,自分の人生の主役は自分・他人の人生の最高の脇役になれ,辛くても継続せよ,Step Forward to Challenge(SFC) など,まだまだここでは伝えきれない言葉がありました。本校を去られた先生方には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
 
 そして,もう一つ,「一期一会」の意味を覚えていますか。皆さんとこうして出会うこの時間は二度と巡ってこないかもしれない。だからこそこの一瞬を大切に思い,誠心誠意向き合ってきたと言われました。今日こうして新たにお迎えした教職員の先生方との出会い,そして新たにクラスメートとなる友達はもとより,クラス担任や教科担任等として関わっていただく先生方との学校生活も,この一期一会の気持ちをもって充実させていってほしいと思います。
 
 さあ生徒の皆さん,校訓,校歌に秘められた思い,「当たり前」の精神を基盤として,夢へ挑戦していきましょう。そのためには,生活習慣,学習,部活動等の基礎基本をばかにしないこと,間違いを恐れず主体的に関わっていくこと,当然,そのためにはそれを躊躇せず行動に移せるクラスや学校全体の雰囲気を皆さんが作っていかなければなりません。
 
 そして,明日は入学式があります。皆さんは新入生の先輩として,本校の活力と魅了をしっかり伝えていってください。この1年間,仲間や先生たちとしっかり語り合い,健康で怪我のないように,わくわく感をもって学校生活を送りましょう。
 
To all the 3rd year high school students,
There is no going back.
We all trust that you will do it! 
Trust in yourself. 
We are always by your side.
 
高校3年生,
サイは投げられた
みんなは必ずやる!
自分を信じなさい

私たちはいつもみんなといる