3月14日(土)第十四回高等学校卒業証書授与式

式辞
 まだ少し冷たい3月の風が,校内の木々に春の訪れを告げようとしています。昨今の新型コロナウイルスの影響で学校が臨時休業している中,例年とは違い,在校生や御来賓不在の卒業式となりましたが,このよき日に保護者の皆様のご臨席を得て,広島県立広島高等学校第十四回卒業証書授与式を挙行できますことを心から嬉しく思います。
 
 第十四期生,二百三十四名の卒業生の皆さん,卒業おめでとうございます。
 皆さんは本校の校訓である「高い知性,豊かな感性,強い意志」のもと,勉学,部活動,文化祭や運動会などの学校行事に,それぞれ目標を掲げ三年間努力を積み重ねて来ました。
課題研究を通じて研究の難しさと面白さも実感してくれたものと思います。
 
 思い起こせばこの三年間,いろいろなことがありました。
 二年生のときには西日本豪雨災害に見舞われ学校に来ることも困難な状況の中,乗り越えて来ました。文化祭や体育祭では大雨に見舞われても,皆さんは最大限の努力で行事を盛り上げてくれました。
 そして,卒業間近になって,社会で新型コロナウイルスの影響が色々と出る中,受験という大勝負に向かい最後まで集中力を切らさず頑張り抜きました。
 皆さんのこれまでの努力に心から拍手を送りたいと思います。
 これから皆さんは,何が起きるかわからない社会で,高い志を掲げ,想定外のことに対処しながら,夢の実現に向けて頑張ってくれるものと期待しています。
今社会では,「自分で考え,判断して,物事を進める力」が求められています。本校で培った力を土台に,次のステージでしっかり磨きをかけ,社会で存分に活躍してくれることを,教職員一同,期待しています。
 
保護者の皆様,本日は誠におめでとうございます。卒業を迎えられたお子様の姿に考えも一入(ひとしお)のことと拝察いたします。
また,これまで本校の教育活動にお寄せいただきました皆様の深い御理解と御支援に対しまして,厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
 
卒業生の皆さん,皆さんが学んだこの県広はいつまでも皆さんの母校です。皆さんの思いを大切に,在校生と教職員がさらに県広の発展にまい進することを約束します。いつまでも皆さんが県広を応援してくれることをお願いし,そして,これからの皆さんの活躍を心から祈念して,式辞といたします。
 
              令和二年三月十四日
              広島県立広島高等学校
              校長 諸藤孝則

3月14日(土)第十四回中学校卒業証書授与式

式辞
 まだ少し冷たい三月の風が,校内の木々に春の訪れを告げようとしていなす。昨今の新型コロナウイルスの影響で学校が臨時休業している中,例年とは違い,在校生やご来賓不在の卒業式となりましたが,このよき日に保護者の皆様のご臨席を得て、広島県立広島中学校第十四回卒業証書授与式を挙行できますことを心から嬉しく思います。
 
 第十四期生,百六十名の卒業生の皆さん,卒業おめでとうございます。本日をもって,義務教育終了ということになります。
 この三年間,皆さんは本校の校訓である「高い知性,豊かな感性,強い意志」のもと,努力を積み重ねて来ました。
 本校教育の柱である「ことば科」を中心に,各教科の勉強を通して,多面的・多角的にものごとを捉え考える力や自分の考えを相手にとってわかりやすく効果的に伝える力を磨いて来ました。部活動も限られた時間の中,技と集中力を高めてきました。さまざまな行事を通して視野を広げ,仲間と協力して物事を進める力をつけてきました。
 これらの力は,今後の人生において大きな力に繋がっていくものと思います。高等学校でもさらに磨きをかけてください。
 
 また,県広の生徒諸君はみんないい表情で気持ちのいい挨拶をしてくれます。特に,皆さん十四期生は元気のいい挨拶を大切にしてくれていて,中学高校を含め学校全体の雰囲気づくりに大きな影響を与えてくれていると感謝しています。それぞれがいろいろな事をかかえ苦労しているのだろうなと思うのですが,みんな元気のいい挨拶を交わしてくれました。それは皆さん一人一人が人を大切にしているからできることだと思います。開校以来,県広が大切にしてきた「当たり前のことが当たり前にできる」ことの意味を再確認したいと思います。
 
 保護者の皆様,本日は誠におめでとうございます。これまで本校の教育活動にお寄せいただきました皆様の深い御理解と御支援に対しまして,厚く御礼申し上げますとともに,今後ともよろしくお願いいたします。
 
 卒業生の皆さん,四月から高校生になります。今まで以上に主体性が求められます。しっかり自分に向き合い,高い志を掲げ,果敢に挑戦してください。これからの皆さんのさらなる成長を心から祈念して,式辞といたします。
 
              令和二年三月十四日
              広島県立広島中学校
              校長 諸藤孝則

2月28日(金)臨時休業について

生徒の皆さん,来週3月2日(月)から春休みまでの臨時休業について,政府の意向に基づき,広島県も臨時休業にすることになりました。
終業式ができなくなったので,校長として皆さんに放送ではありますがお話しすることにしました。
 
今回の臨時休業は急な決定ではありますが,新型コロナウイルスの感染が広がるのを防止するために全国で対応することになっており,社会的リスクの大きさをみんなで考え,協力して対処していかなければならない局面であると受け止めたいと思います。
 
3月14日には卒業式を予定しています。最小限の規模で行うことになっており,中高それぞれ,3年生とその保護者,教職員で実施します。在校生は送辞を述べてくれる代表生徒のみの参加になります。中学校,高等学校の大切な節目ですので3年生は,それぞれがこれまでの学校生活を振り返り新たなスタートの決意を新たにする機会として式に臨んでください。
 
明日から長い休みになります。
高校3年生,国公立の前期試験の発表と中期後期試験があります。予定していた授業が受けられなくなりましたが,全国の高校生の条件は同じです。皆さんのここに来ての追い上げは素晴らしいものがあると思っています。合格を手にするまで集中力を切らさず頑張り抜いてください。教職員みんなが心から応援しています。
 
中学生,そして高校1,2年生の皆さん,明日から4月5日まで,1か月以上の休みになります。休校の趣旨から考えれば不要不急な外出は控えてください。くれぐれも体調には気を付けてください。一方,腰を据えて勉強できる時間が与えられたことになります。中学校,高校に入学してここまでの自分をしっかり振り返り,今何をしておかなければならないか真剣に考えてください。やがて受験を迎える皆さんにとってこの1か月はとても大切な意味を持ちます。あとで振り返ったとき,あの1か月は重要だったと思えることになると思います。課題をこなせばいいということではなく,しっかり自分に正面から向き合い,今何をしなければならないか真剣に考え行動してください。昨年の夏から高校3年生に対して「生活のリズムと集中力」が大切であると言い続けて来ました。こういうまとまった時間があるときこそ「生活のリズムと集中力」を身に付けるチャンスであることを忘れないでください。
 
それではこの後,各クラスで先生からの話をよく聞いてください。
 
予定では4月6日に新年度の始業式を行います。
新高校1年生は4月7日が入学式です。
元気に登校し、いつものように元気な挨拶で新年度をともに迎えたいと思います。
よろしくお願いします。  以上です。

1月7日(火)第3学期3始業式

 
皆さん,明けましておめでとうございます。
今年もみんなで頑張って行きたいと思います。
さて,今年は子年(ねどし)です。十二支の始めの年ということで,新しい運気の始まりです。経済界には「子年は繁栄」という格言もあるようです。
そういう年に東京オリンピックがあるのもめぐり合わせではないかと思います。
年の初めに,皆さん一人一人が,新たな気持ちで今年の目標を自分で掲げ,この3学期,それぞれの力で一歩を踏み出していただきたいと思います。
本校にはたくさんの来客があります。日頃の授業はもちろん,ことば科や高校の課題研究をはじめとするSGH関係の授業など,様々な取組に外部の方が沢山見に来られます。
そしていろいろな先生方から生徒同士の様々なやりとりを見て「お互いの努力を大切にしているからあのようなやりとりができる」というコメントをよくいただきます。
6月の卒業研究中間発表会に来られていた他校の先生からも「発表者も質問者も学年を越えてよい意味で上下関係なく,お互いのことを大切にしていたところに感心しました。」と言っていただきました。
皆さんがお互いのことを大切にしているということを,外部の方に感じていただいていることを,私はとてもうれしく思います。
本校は開校以来,校訓の一つに「豊かな感性」を掲げ,他人を思いやる心を大切にしてきました。本当に大切にできているか,改めて,みんなで再確認したいと思います。
私は校長として,どんな学校にしたいですかとよく聞かれます。私は,「生徒みんなが目標に向けて努力することを楽しめる学校にしたいです。」と即答しています。本当にそうであるためには,お互いがお互いの努力を大切にできることがとっても重要だと思います。皆さんはそれができる集団だと思います。みんなで「目標に向けて努力することを楽しめる学校」を目指したいと思います。そして,「努力することを楽しむ」ということについて,皆さんそれぞれが考えてみてください。
さて,高校3年生の皆さん,センター試験が近づいてきましたが,まだ11日あります。冬休み前に言ったことを繰り返します。
受験に正面から向き合いましょう。体調を整え,攻めの姿勢を忘れず本番に向け集中力を高めることに徹してください。学校全体が皆さんの応援団です。
それでは皆さん,今年も一年間よろしくお願いします。終わります。

12月20日(金)第2学期終業式

2学期の終業式となりました。
2学期は沢山の大きな行事がありました。
体育祭は終盤で雷雨に見舞われ翌日に持ち越しましたが,皆さんの元気でさわやかな演技で盛り上がりました。
高校2年生の修学旅行や中学2年生の修学旅行も雨を気にしながら,特に高校2年生の延泊20人は台風の影響でハワイに足止めをくらいましたが,しかしみんな充実した経験をしてくれたのではないかと思います。
それ以外にも,さまざまな講演会や行事がありました。
部活動もこのあと表彰がありますが,沢山のすばらしい活躍をしてくれました。
そうした中,皆さんはそれぞれの目標に向けてそれぞれのペースで一歩一歩勉強を進めて来たであろうと思います。
 
さて,令和元年が終わろうとしています。
今年1年、どんな1年だったでしょうか。
私は4月に皆さんにこんなことをお話ししました。
本校で勉強に部活動に学校行事にと,さまざまな経験をし,学ぶことで「自分で考え,判断して,行動できる」力に繋がってほしいということを言いました。
少しでも,自分で考え判断して行動できる力はついたでしょうか。
うまくいったこと,うまくいかなかったこと,あると思いますが,コツコツ取り組んだことに価値があります。しっかり振り返ってみてください。
 
高校3年生の皆さん,いよいよ受験です。受験に正面から向き合いましょう。
ここまで来たらあせらず,持てる力をしっかり発揮できるよう調整していきましょう。夏休み前に「生活のリズムを安定させること」と「攻めの姿勢」が大切だと言いましたが,冬休みはもっとそのことが大切です。まだ,まとまった時間があります。何をするか自分でよく考えて判断してください。そして,本番に向け体調を整え,攻めの姿勢で徐々に集中力を高めることに徹してください。
 
明日から冬休みです。年が明けて1月7日の始業式,みんなで新たな気持ちで元気に新年を迎えましょう。
 
終わります。

令和元年10月17日 学校集会講話

 台風19号による甚大な被害があり,全国あちこちで日常が奪われている状況がまたしても生じています。被災された方々に心からお見舞い申し上げたいと思います。前にも言いましたが,こうして当たり前のように通常の学校生活を送れることに感謝しなければいけないと思います。
 
さて,高校2年生の皆さん,修学旅行お帰りなさい。修学旅行では色んな経験をし,勉強になったことが沢山あると思います。延泊の20人の皆さんも台風19号の影響で飛行機がいつ飛ぶかわからない中,帰国が2日遅くなって,疲れもたまり大変だったと思います。ともあれ,全員が無事広島に帰ってくれたことに安堵しています。
また,中学3年生の皆さんは先週職場体験活動で色々な体験を通して,色々なことを考える機会になったのではないかと思います。
皆さんは学校行事や部活動はもちろん,個人でもそれぞれが色々なことに挑戦してくれていますし,それぞれが色々な経験を重ねてくれています。
昨日の高校1年生の家庭科の授業で着物の着付けについて学び実際に経験もしていましたがこれも大切な経験です。
経験を通じて考えたことや見つけたこと感じたことを大切にしてください。それらがこれまで学んだことや経験した事に結びついて皆さんの知識を広げ思考を深めることに繋がることを期待したいと思います。
火曜日に京都大学名誉教授の永田和弘先生の講演が,課題研究の参考にと中3高1高2を対象に行われました。永田先生の著書『知の体力』にもありますが,将来に向けて,何か解決しなければならない問題が起きた時に,自分が持っている知識を総動員して,その局面にどうしたら対処できるのか考えることができる力を付けていただきたい。これが『知の体力』である,と言われていました。
皆さんが今勉強していること,様々に経験していることが色々な形で繋がって色々なことに対応できる力をつけて欲しいと思います。
高校3年生の皆さん,センター試験まで100日を切りました。皆さんが取り組んでいる受験勉強も『知の体力』につながると思います。自分の知識を蓄え思考力を鍛えているのです。一喜一憂せず一歩一歩力をつけることに徹して,最後まで頑張りぬいてください。
最後に、先週10月9日にノーベル化学賞を旭化成名誉フェローの吉野彰(よしのあきら)氏が受賞されたことについて触れたいと思います。今スマートホンなどに広く使われているリチウムイオン電池の開発を手掛けられた功績が評価されました。それが現在の情報化社会を支えるものになっていることや,地球温暖化の解決にもつながる成果であるとして高く評価されました。
世の中の変化の裏にはいろんな人の壮絶な努力や苦労があることを改めて感じたところです。吉野氏のように粘り強く,何度も壁にぶつかってもあきらめない力,苦しい時に開き直れる力を見習いたいと思います。
少し寒くなってきました。風邪をひかないよう頑張っていきましょう。

令和元年7月23日(金)第1学期終業式

第1学期終業式挨拶
 
 1学期の終業式となりました。1学期を振り返ってどうだったでしょうか。
勉強に部活に学校行事にと頑張ってくれたことと思います。
 4月の始業式で私は皆さんに,自分で考え,判断し,行動する力をつけて欲しいと言いました。
 
 先週,ある県民の方から次のようなうれしい電話をいただきました。
 紹介します。
 
 「7月18日の夕方,JR西高屋駅のホームで,2人の中学生が,目が不自由で杖をついているお年寄りの方に声をかけ,手を引いて電車に乗り,付き添ってあげていました。八本松駅でその方が下車する際も,一旦いっしょに降りて再び電車に乗って来ました。同じ車両に乗っていた一般の大人たちがその二人の姿に感心して拍手をしました。私自身も大変すばらしいと感動して今日お電話しました。是非ともこういう素晴らしい生徒さんのことを褒めていただきたい。このような行動をとれる生徒はなかなかいないし,なかなかできないことです。このような生徒を育てている学校は素晴らしいと思います。自分は企業への就職指導などの仕事をしていますが,こういう生徒さんのことは是非とも紹介したいと思っています。」
 
 困っている人を前に,今自分が何をするべきか考え,判断し,行動することができた姿を目の当たりにして,2人のやさしい気持ちに接し,感動したと電話をくださいました。
 
 3月にもある方から,本校の生徒から「電車で小さい子供を抱いて立っていたら,席をゆずっていただき,しかもその子供がぐずったときに相手をしてくれて,優しさに助けていただいた。」と感謝の手紙をいただいたということも聞いています。
 
 とても嬉しく思いますし,こういうことを何よりも大切にしたいと改めて実感しました。
 
 5月の生徒総会で高校の前生徒会長の増本君が,これまでこの学校が大切にしてきた「当たり前のことが当たり前にできる」ことを大切にしましょうと言ってくれたことを思い出しました。
 昇降口の2枚のボードのABCDを再確認してみてください。大切なキーワードが書いてあります。私はその中でも特に「BOND」が大切であると思います。絆,思いやりを大切にするという意味がこめられています。皆さんの先輩が大切にしたいと言ったキーワードです。これについては,いつかまた話したいと思います。
 
 さて,明日から夏休みに入ります。今ここで何をしておく必要があるのか,自分で考え,判断して,行動してください。
 前回の学校集会でも言いましたが,「一歩一歩」です。先が見えないという人も,焦る必要はありません。先ずはできることから「一歩一歩」です。きっと先が見えてきます。特に高校3年生の皆さん。受験勉強に力が入ると思います。昔から受験には「生活のリズムを安定させること」と「攻めの姿勢」が大切であると言われています。暑い日が続きますが,健康に気を付けて,攻めの姿勢で夏を乗り切りましょう。
 
 8月22日に,また元気に2学期をスタートしたいと思います。

 

令和元年7月10日 全校集会講話

 おはようございます。
 期末考査も終わり夏休みが近づいて来ました。
昨年はちょうどこの時期に豪雨災害に見舞われ大変な状況であったことを思い出します。日々こうして普通に皆さんと学校で生活できることに感謝したいものです。いつどのようなことがあるかわかりませんが,日々時間を大切にして頑張っていきましょう。
 
 さて,今日は私の専門が数学なので少し数学の話をしてみたいと思います。
数学は人間が頭で作り出してきた学問です。数学は一度正しいと認められたらそれは永遠に正しい真理になります。しかし,正しいと認められるのは大変なことです。数千年の間,何人もの数学者が失敗を重ねて今日の数学を創り上げて来ました。
 数学の教科書にも色んな数学者が出てきますが,皆さんは「この人はすごい」と思う数学者はいますか?
 私は本当にすごいと思う数学者が何人かいるのですが,一番数学の発展に貢献したのではないかと思っているのは17世紀に活躍したフランスの「デカルト」です。今皆さんが日々数学で使っているX軸Y軸でできる座標平面の考え方はデカルトが考え出したものです。あれはデカルト座標ともいわれています。デカルトは図形を調べるのに点の位置を2組の数字で表せば計算で処理できると考え出しました。X軸Y軸を見るたびに,すごいことを考え出したなといつも思います。
 X軸Y軸でできる座標平面がなかったら,今皆さんがやっている数学の大半ができなくなってしまいます。図形と式,関数,微分積分はすべてデカルトから影響を受けた数学者が研究を一挙に進めることができて今日の数学に発展してきました。デカルトがいなかったらX軸Y軸が考え出されるまでに相当な時間がかかっていたのではないかと言われていて,もしかしたら数学の発展も相当遅れていたのではないかと言われています。
 デカルトは図形を方程式に結び付け,幾何学を解析学と結び付けたことから「解析幾何学の創始者」と言われていますが,本職は数学者ではなく哲学者です。倫理や世界史を勉強していると出てくるのではないかと思いますが,数学者である前に「近代哲学の父」と言われています。「われ思うゆえにわれあり」は有名なデカルトの言葉で,真の存在を追究しました。自分が存在しているということはどういうことなのかにこだわっていました。そういう中で図形において「点」の存在にこだわって40歳のころ座標を考え出したようです。天井をはい回るハエを見ていて思いついたという説もあります。
 デカルトは10代から20代にかけては,数学はもちろんですが,法律や物理や音楽などもかなり専門的に研究していたようです。数学者は数学だけではなくいろんな領域の研究をする中で大切なことを考え出した人が多いのです。
 皆さんも中学高校そして大学などで興味を持ったことをどんどん勉強していって,特に突っ込んで研究したいことが見つかれば研究を深めて成果につなげていって欲しいと思います。
 時間のある時に,数学に限らず自分の興味ある分野の歴史を紐解くと新しい発見が生まれるかもしれません。
 
 いろいろ話しましたがデカルトの話はこれくらいにしておきます。
 
 さて,高校3年生にとってはもちろんですが,ここにいる皆さんにとって大切な夏がやってきました。気負う必要はありませんが時間を大切にして有効に使ってください。先ず,何をしなければならないか優先順位を決めて一歩一歩取り組んでください。先が見えないなあと思っている人もいると思いますが,一歩一歩できるところから固めていきましょう。1つでも2つでも自信を持てると先が見えて来るものです。
 
 また機会があれば数学の話をしたいと思います。もし、この数学者がすごいということを考えた人はぜひ教えてください。
 
 終わります。

令和元年6月14日
卒業研究中間発表会兼SGH課題研究発表会 挨拶

 令和元年度卒業研究中間発表会兼SGH課題研究発表会全体会にあたり挨拶させていただきます。
 本日はお忙しい中,広島大学大学院教育学研究科教授 栗原愼二(くりはらしんじ)様,広島県教育委員会高校教育指導課指導主事 龍王里香(りゅうおうりか)様にお越しいただきありがとうございます。本日のご指導よろしくお願いいたします。また,保護者の皆様や,校外からも,教育関係者の方々にご参加いただき感謝申し上げます。
 
 また,本日は広島大学付属福山高等学校の生徒の皆さんにも参加していただいていますので,お互いの研究について共有できることを大切にしたいと思います。
 
 当発表会は生徒が研究を積み重ねてきた成果を共有し,3年生は,それぞれのこれまでの取組を振り返り,卒業論文の完成に向けて軌道修正を図る場になります。中学生から高校2年生までは,先輩の取組を参考にしてこれから個々の研究を進めて行くために必要な情報を収集する場になります。
 
 本校は,中学校段階での「ことば科」,そして高校1年生で探究の基礎を勉強することを通し,研究を行うための土台作りにしっかり取り組みます。
 
それをもとに,高校2・3年生で,自分で設定した課題を解決する研究に取り組む一連の流れがあり,本校の教育課程の柱になっています。
 
 
 
 特に,3年生の皆さんはこれまで1年程度かけて取り組んできた研究はいかがだだったでしょうか。修正の繰り返しで,特に課題設定までが大変だったという感想をよく聞きます。
 
研究とはそういうものです。自らが「問い」を掲げるためにはそれなりの課題整理が必要です。将来大学で研究をする人が多いと思いますが,大学では皆さんがどのように自らの「問い」を掲げるかが重要になります。さらに,社会に出てどんな仕事につくにしても,それぞれがどのように自らの課題意識を持つかが問われることになります。
 
 
 
 皆さんは「学習」と「学問」の違いがわかりますか。
 
京都大学名誉教授の永田和宏先生が「知の体力」という本に書いておられますが,「学習」は習って学ぶことであり,「学問」は問うて学ぶことです。
 
大学では「学問」つまり学生自らが問うて学ぶことになります。
 
高校では「学習」つまり習って学ぶことをしっかりやったうえで「学問」の扉を開けておきたいと思います。
 
 それから,念のために言っておきますが,課題研究は受験勉強と別物と思ってはいけません。課題研究を通して,沢山の情報を整理し知識を構造化する力,論理的に考察し説明する力,そして書く力が身につきます。それが受験にストレートに役立ちます。実際,これまで皆さんの先輩がそれを示してくれています。
 
 3年生の皆さんは,ここまで本当によく頑張ってきたと思います。本日の発表会を踏まえて,それぞれの研究を振り返り卒業論文を完成させてください。高校での課題研究はうまくいかなかった経験も貴重です。うまくいかなかったことやこうすればよかったことなどもあると思いますが,1学期で一定の整理をつけて,それぞれの受験に向けて勉強を加速していきましょう。
 
2年生までの皆さんは先輩の発表を参考にそれぞれの課題研究の課題整理につなげてください。
 
 それでは本日の発表会が有意義なものになることを祈念して挨拶といたします。
 
よろしくお願いいたします。

令和元年6月8日(土)文化祭閉会式での講評

 
 
皆さん,今年度の文化祭,いかがでしたか。
 
 昨日金曜日が大雨洪水警報が出て休校にせざるを得なくなり,中身を本日1日に縮小して実施することになりました。
今日は実施できて本当によかったと思います。
これまで皆さんは、限られた時間の中,文化祭実行委員会を中心に,クラス,部活動そして委員会で意欲的に準備してきました。
 
 中学生も高校生も,中には一生懸命準備してきたのにできなかった企画もあり,大変残念な思いをした人もいたと思います。
大雨については,昨年度のこともあります。全校1200名の生徒の皆さんの安全を第一に対応しなければならないということを理解してください。
 
 そういう中,皆さんは,合唱祭にクラスの企画にと一生懸命取り組んでくれました。
今年皆さんが掲げたスローガンは「染~僕らのいろを出し合って~」でした。
先輩方が作ってきた下地に自分たちのいろを出し合い,県広の文化を創造していきたいという気持ちが込められていると聞いています。
素晴らしいスローガンを考えてくれたと思います。
そして,今日は皆さんの「いろ」がしっかり出ていたと思います。
 
 これは文化祭だけのことではなく、常に、自分たちの色を出し合い、生徒も教職員もみんなで心を寄せ合い本校の文化を作り上げて行きたいと思います。
 
 それから,今年度の文化祭もPTAの皆様に様々なご支援をいただいています。
沢山の方が来校されましたが,皆さんはいつものように気持ちのいい挨拶,気持ちのいい対応をしてくれました。いろいろなところでそう感じました。
感謝の気持ちが伝わったのではないかと思います。
これも大切な県広の文化です。
 
 さて,明日は日曜日,あさっては代休です。気持ちを切り替える力も大切です。
ここでしっかり気持ちを切り替えて、また、みんなで頑張って行きたいと思います。
 
 以上,講評とします。

平成31年4月12日(金)全校集会

 
 1学期がスタートして一週間が経ちました。
全校生徒が集まる最初の学校集会です。新入生の皆さん,少しは慣れましたか?
焦らずに一歩一歩進みたいものです。
 
 さて,私は始業式と入学式で「目標に向かって果敢に挑戦してください」と言いました。目標に向かって努力を続けることが大切です。
今日はその「努力」について少し考えてみたいと思います。
 
 先月3月にプロ野球大リーガーのイチロー選手が引退を発表しました。
イチローを知ってますか?知らない人もいるかもしれませんが,
日本で9年,アメリカ大リーグで19年通算28年間活躍した野球選手です。
日米で通算4257本のヒットこれは世界1位です。
生涯打率.322つまり3回打って1回の割合でヒットを打ったということになりますが,野球をやっている人や野球に興味のある人にはわかると思いますが,3回に一回の割合でヒットを長年に渡って打ち続けるってすごい記録なんです。
 
 イチロー選手は,いろんな記録を打ち立ててきましたが,かねてから記録よりも誇れるのは努力してきたことだと言い続けてきました。
「努力できることが才能なら、僕にはその才能がある。」はイチローの名言です。
先日の引退記者会見でも,「人より頑張ったとはとても言えないけど,自分なりに頑張ってきたことははっきり言えるから後悔はない」と言い切りました。
イチローは「努力」についてこんなことも言ってました。
「4000本ヒットを打ったことよりも,誇れるとしたら8000回アウトになって悔しい思いをし,それと常に向き合って反省し努力し続けてきたことだ。」
 
 「努力」というのは,うまくいかなかったとき,悔しい思いをすることに向き合うことが大切なんだということを教えてくれています。確かに失敗から学ぶことって多いんですね。
 
 「努力」はこうしなければならないというものはありません。
皆さんそれぞれが,自分なりの努力の仕方やこだわり,自分なりの考え方をつくってみてください。
イチローのような活躍した人の考え方は参考になります。
私はイチローのように「努力できることが才能なら,僕にはその才能がある」と言えるようになりたいものだと思います。
 
 皆さん,勉強に部活に「自分なりに」納得いくように取り組み、うまくいかないことにも向き合いそれも大切にしながら努力を続けてください。
 

平成31年4月8日(月)第16回入学式

式 辞

 
 豊かな恵みを育む大地に,春の息吹が感じられる今日の良き日,多くのご来賓と保護者の皆様のご臨席を得て,広島県立広島中学校,広島高等学校第16回入学式を挙行できますことは,私たち教職員・在校生にとりまして大きな慶びであります。
 高段からではございますが,衷心より厚くお礼申し上げます。
 
 ただいま入学を許可いたしました広島中学校159名,広島高等学校242名の新入生の皆さん,入学おめでとうございます。皆さんの入学を心から歓迎いたします。
 
 本校は平成16年4月に,広島県教育を先導する役割を担う併設型中高一貫教育校として設立され,本年度で創立16年目となります。
 校訓を「高い知性,豊かな感性,強い意志」とし,「グローバル化時代において活躍することのできる人材の育成」を教育方針としています。生徒一人ひとりが高い志をもち,自分の夢に向かって果敢に挑戦する活気ある学校であることを目指し,生徒と教職員が一丸となって努力を積み重ね,保護者,地域の方々をはじめ多くの関係各位のご支援をいただきながら今日に至っているところでございます。
 新入生の皆さん,いよいよ「平成」が終わり,新しい時代「令和」がやって来ます。
「令和」は皆さんが活躍する時代です。どのような時代になるのでしょうか。近い将来,人工知能の進化などに象徴される変化の激しい先行き不透明な社会がやって来ると言われています。これからの社会では,知識の習得をもとに,自分で考え,判断して,多様な他者と力を合わせて物事を進める力が求められます。
 そのような力をつけるために,本校では様々なカリキュラムの工夫を行っています。
 特に,中学校の「ことば科」では,論理的思考力や表現力を鍛えます。生徒は物事を多面的・多角的に捉えるとともに,読み手や聞き手を意識した表現を実践する沢山の機会に挑むことになります。高等学校では,教科等の専門的な学習はもちろんのこと,様々な日々の授業を通して,自ら「問い」を見つけ,仲間と協働して解決し,最終的に自分で整理する力を身に付け「卒業研究」にまとめます。
 また,姉妹校のアメリカ合衆国ハワイ州ル・シャルダン・アカデミーとの交流をはじめとし,様々な海外の高校生と交流する機会を設けて,語学力や課題発見解決能力等の国際的な素養を身に付けたグローバルリーダーの育成を推進しています。
 グローバル化時代において,これから先,持続可能な社会を構築する担い手であることを生徒自らが自覚し,社会に貢献する精神を育みます。
 
 新入生の皆さんは,この恵まれた環境の中で,志を高く持ち,夢に向かって果敢に挑戦してください。
 そして,いつの日か夢を実現させてください。
 
 さて保護者の皆様,本日は誠におめでとうございます。式に臨むわが子の凛とした姿に,感動もいかばかりかと拝察いたします。私たち教職員は大切なお子様をお預かりし,一人ひとりの可能性を信じ,それが最大限に伸びていきますように,全力で教育活動に取り組んでいく覚悟でございます。
 そのためには,学校と保護者の皆様との密接な連携と相互信頼が何より大切でございます。各ご家庭におかれましても,学校の方針をご理解の上,お子様の基本的生活習慣のご指導には格別のご協力をお願い申し上げます。
 
 最後に新入生の皆さんが一日も早く中学生,高校生として存分に学校生活を謳歌されますことを祈念し,また,ご来賓の皆様の本校へのご支援,ご協力を重ねてお願いし式辞といたします。
 

           平成 31年4月8日
           広島県立広島中学校,広島高等学校
           校長 諸藤孝則

平成31年4月5日(金)第1学期始業式

第1学期始業式のあいさつ
 
 改めまして,皆さん,これからどうぞよろしくお願いします。
さて,4月がスタートしました。皆さんの頭の中には「今年度はこうするぞ」という目標がそれぞれあると思います。春は,みんな心機一転気持ちを新たにする時期であります。目標に向かって共に頑張りたいと思います。
 
 さて,いよいよ「平成」が終わり,ご存じのように新しい時代「令和」(れいわ)がやってきます。「令和」は皆さんが活躍する時代です。
どのような時代になるのでしょうか。
最近,自然災害も多くなっていて「何が起きるかわからない」とよく聞くようになっています。また,人工知能をはじめ技術革新によりロボットなどもどんどん進化しており,「この先どんな社会になっていくのかわからない」とも言われています。
皆さんがこれからの変化の激しい先行き不透明な社会を生きていくためには,「自分で考え,判断して,物事を進める」力をつけていくことがとても大切になってくると思います。
本校で学び,勉強に,部活動に,学校行事にと,この学校に集う仲間とさまざまな経験をすることは,そういう「自分で考え,判断して,物事を進める」力に繋がっていくものと考えています。
 そして,物事を進めるためにはいろいろな人と力を合わせて取り組むことも必要です。
 
 新しい元号「令和」が発表されたとき,安部総理は「令和」には「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ」という意味が込められていると説明されました。
来週月曜日には新たに新入生が入学してきます。生徒と教職員がみんなで心を寄せ合い,力を合わせて,本校の文化を育て,新たな歴史と伝統を刻んでいきましょう。
 
 いよいよ1学期のスタートです。
皆さん,先ずは健康に留意し,怪我のないように学校生活を送ってくれることを強く望みます。
 そして,自分のすべきことに全力で取り組み,果敢に挑戦してください。よろしくお願いいたします。